Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
STAM/Hrsの抗原提示における役割を明らかにするために,まず細胞株DC2.4にレトロウイルスベクターを用いてHrsに対するshRNA発現ベクターを導入し,Hrs knock down細胞株を樹立した。この細胞株は、LPSおよびOVA刺激において細胞表面のMHC classII, CD40,CD80といった活性化マーカーが有意に上昇する事が明らかとなった。また、抗原刺激に対するサイトカイン(IL-6,TNF-α)産生量も有意に増大する事がわかった。BSA, OVAの分解効率はHrsの有無にかかわらず同じであった。細胞表面に表出しているMHC-class II,CD40,CD80は、Hrs knock down細胞にて多い傾向にあるが,細胞内も含めたMHC-class IIの総量はHrsの有無に関わらず同じであった。以上の事より、Hrs knock downによる抗原提示能の賦活化は,MHCが細胞内から細胞表面へ輸送される部分の以上である事が示唆された。 続いて,Hrsのin vivoにおける役割を明らかにするため,Hrs conditional knock out mouseを作成した.驚くべきことに,中枢神経でノックアウトしたマウスにおいて,海馬錐体細胞が脱落することが明らかとなった.詳細に観察すると,脱落する錐体細胞にはユビキチンかタンパクが蓄積しており,その中にはオートファジー特異的に分解されるタンパクであるp62も含まれていた.このマウスは記憶障害の他に活動性の低下も見られ,海馬以外にも神経系機能の低下があることが示唆された.以上のことからHrsは海馬錐体細胞の膜輸送に必須であり,錐体細胞の生存にはHrsを含むオートファジー経路が重要であることが示唆された.
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