分子イメージングによるエストロゲン依存性細胞増殖分化メカニズムの解析
Project/Area Number |
06J52512
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
稲岡 斉彦 University of Fukui, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | レーザーコンフォーカル顕微鏡 / CITED4 / MRG-2 / DAX-1 / エストロゲン受容体 / 細胞内局在 / Luciferaseレポーターシステム |
Research Abstract |
18年度の成果で私はレーザーコンフォーカル顕微鏡による解析から、単独では細胞質に存在しているDax-1がエストロゲン受容体(ER)αまたはβと共発現させることにより核内に移行することを明らかにした。一方、CITED4/MRG-2(Cited4)は単独で細胞質と核に局在していた。以前よりDax-1のアミノ酸配列に存在するLXXLLモチーフが受容体と相互作用することが知られており、この領域を介してERと相互作用している可能性がある。 これらのことを踏まえ、19年度はCited4及びDax-1のエストロゲン受容体機能への影響についてluciferaseレポーターシステムを用いて解析した。Luciferase遺伝子上流にエストロゲン応答配列(ERE)を複数導入したレポーターを構築し、このレポーターシステムを組み込んだ細胞系にERα、βおよびCited4、Dax-1を共発現させて解析した。 その結果Cited4は量依存的にリガンド結合に伴うERα及びβの活性化を促進し、Dax-1は量依存的にリガンド結合に伴うERα及びβの活性化を抑制した。以上の結果より、ERα、βはリガンド結合を伴うCited4との相互作用により核内へと移行し標的遺伝子のEREに結合することで転写活性を上昇させること、一方Dax-1のLXXLLモチーフを介した相互作用により抑制させることが分子イメージングおよびluciferaseレポーターシステムより示唆された。特にDax-1についてはERα、βの存在下により核内へと移行するという非常に興味深い結果を得ることができ、エストロゲン作用機構による腫瘍形成の分子メカニズムの解明に繋がる研究となったと思われる。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)