雅楽に関する記録、文献の研究。主として『教訓抄』『続教訓抄』から音楽史を考究する
Project/Area Number |
06J54251
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Japanese literature
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Research Institution | Nishogakusha University |
Principal Investigator |
神田 邦彦 Nishogakusha University, 文学部, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 雅楽 / 音楽 / 楽書 / 春日楽書 / 教訓抄 / 陵王 / 狛近真 / 荒序 / 日本音楽史 |
Research Abstract |
平成21年度は、研究課題の中にも挙げた『教訓抄』の古写本の翻刻と、その研究を進めた。具体的には、京都国立博物館に所蔵する巻第十、彦根城博物館所蔵の巻第四、国立公文書館内閣文庫所蔵の巻第十、及び宮内庁書陵部所蔵の巻第八〜十の翻刻を行った。成果としては、京博本には、これまで確認されなかった裏書を確認し、それに関する覚書をまとめることができた。 また、21年度は上記の『教訓抄』に関連して、昨年度と同様「春日楽書」の研究にも取り組んだ。そのうち、「舞楽古記」「舞楽手記」「輪台詠唱歌外楽記」「楽所補任」について研究を進めることができ、「舞楽古記」については、全文の翻刻と、研究とをまとめることができた。その研究の概要を述べると、これまで「舞楽古記」については筆者、成立等、未解明な部分が多かったが、筆者は、「舞楽古記」の記事の多くが、宮内庁書陵部に所蔵する「陵王荒序」一巻(狛近真著)に見られることに着目し、これとの関係に論及した。結論をいえば、「舞楽古記」は、「陵王荒序」裏書に舞楽「陵王」荒序の演奏記録を狛近真が書き継いでいき、それに記事が増補されたのち、転写されて成立したものであると考察した。また、その筆者は狛季真であると推察した。 「春日楽書」は全七巻からなり、今回はそのうちの一巻について、筆者、成立等未解明だった部分に光を当てることができ、日本の音楽史、とりわけ中世の舞楽の実態に迫る研究になったと考える。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)