超微粒子金属を固定した導電性高分子被覆電極界面における有機電極反応
Project/Area Number |
07215206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
高野 信弘 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (00113689)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | N位置換ピロール / 不斉接触水素化反応 / 光学活性高分子膜電極 / 微粒子金属固定 / 不飽和有機化合物 |
Research Abstract |
今日、合成化学において有用である有機電極反応をさらに発展させるために、触媒機能性電極の開発が望まれている。これまで、微粒子金属類が取り込まれた新規のN置換ピロール導電性高分子被膜電極の作製と特性およびこれらの電極による有機化合物の接触水素化反応について検討してきた。(平成5年、6年重点領域研究)本研究では、さらに合成化学的に価値の高い不斉反応へ発展させるために、不飽和斉場をもつ金属固定化導電性高分子被覆電極の作製と不斉水素化反応への適用について検討を行なった結果、以下の知見を得た。 1.3種のN位置換ピロール類、1)R=-(CH_2)_5CO^-_2、2)R=-(CH_2)_5SO^-_<23>、3)R=-(CH_2)_5NH^+_<23>および光学活性なアミノ化合物とスルホン酸化合物を利用して3つの方法、A)N位置換ピロール膜に光学活性物質を浸漬固定、B)光学活性物質共存下でピロールを重合、C)光学活性ピロールモノマーの重合で作製した不斉電極は、親水性であるために金属イオンの浸透およびプロトンの移動が良好であった。 2.導電性高分子膜に光学活性化合物が取込まれていることがFT-IRスペクトル解析から明らかになった。 3.光学活性ピロールモノマーから作製する方法Cは、光学活性化合物の取り込みが最も良好であった。 4.不斉場をもつ導電性高分子膜電極では、パラジウム金属を固定して良好な水素活性を示した。 5.この電極を用いる不斉水素化反応は、メチルフェニルグリオキシレートがD体のメチルマンデレートに不斉変換された。 以上の結果から、本研究で新しく開発された触媒金属と不斉源を固定した導電性高分子被覆電極は、マイルドな条件下で不飽和有機化合物の不斉水素化反応へ適用できることが期待できる。
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Report
(1 results)
Research Products
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