接着分子CD44の脳腫瘍における過剰発現機構とその生物学的意義
Project/Area Number |
07273229
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
萩原 正敏 名古屋大学, 医学部, 助教授 (10208423)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 純 名古屋大学, 医学部, 教授 (40158449)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 接着分子 / CD44 / アンチセンス / グリオーマ |
Research Abstract |
抗グリオーマモノクローナル抗体として我々が独自に開発し、その特異性を用いてターゲットイメージングや髄液診断などの臨床応用を進めてきたG-22の認識抗原を解析した。ヒトグリオーマ細胞株U-251MGより、G-22結合アフィニティークロマトグラフィーにて抗原蛋白を精製した。部分アミノ酸配列を、高速液体クロマトグラフィー及びアミノ酸シークエンサーを用いて同定した。分子量85キロダルトン、またアミノ酸配列はヒトCD44のアミノ末側の55残基に一致した。ELISA法では、殆どのグリオーマ株と肺癌の一部にて強い発現が見られたが、白血病細胞を含む多くでは、低い発現量であった。リンパ球由来の抗CD44抗体をも用いた検討より、グリオーマにてCD44(血球型)が白血球及び白血球細胞に比べ、10倍ほどの蛋白量を発現していることが確認された。更にCD44のアンチセンスベクターをグリオーマ細胞内に導入しCD44のアンチセンスベクターをグリオーマ細胞に導入し、CD44の発現を抑制することに成功した。このアンチセンス導入株(A1)のヒアルロン酸処理ディッシュ上での遊走能を調べたところ有意に低下していることが判明した。研究分担者の吉田は、グリオーマの膜蛋白を免疫してモノクローナル抗体G-22を作製した。G-22抗体は、これまで我々の研究から、in vivoでグリオーマを特異的に認識し、診断や治療に有用であることが判明しつつある。最近このG-22抗体の抗原がCD44であることが明らかとなった。研究代表者萩原は神経細胞におけるリン酸化依存性転写制御の研究を行ってきた。今後は、このような独創的研究の結果を踏まえて、異なる分野の研究者の緊密な協力のもとに発足した、グリオーマにおけるCD44の発現制御機構とその機能を検討する。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)