銀イオン導電体におけるAg^+イオンの特異性とNMR
Project/Area Number |
07640447
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
金城 辰夫 徳島大学, 工学部, 教授 (50035606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸本 豊 徳島大学, 工学部, 助手 (80201458)
道廣 嘉隆 徳島大学, 工学部, 講師 (00174061)
大野 隆 徳島大学, 工学部, 助教授 (70035640)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | イオン導電体 / アルカリハライド / 銀ハライド / NMR / スピン格子緩和時間 / 核四重極緩和 / 共有結合性 / 重なり積分 |
Research Abstract |
1.パルスNMR測定-AgBr,NaBr;AgCl,NaCl;NaIのNa,Cl,Br,I核について同位核も含めて、スピン-格子緩和時間T_1の温度依存性を77K〜700Kの範囲で測定し、1/T_1=AT^2となる係数Aを決定した。β-AgIについては粉末試料を用いて測定を試みたが、I核の信号は得られなかった。 2.AgI単結晶の作製-NaIとの対比のため、β-AgIの単結晶をブリッジマン法で作製する計画であったが、その後β単一相を得るには、飽和AgI-KI水溶液から結晶成長させる(Mills法)特殊な方法を用いる必要のあることが判り、今年度中には作製できなかった。 3.解析とまとめの考察 (1)係数Aをイオン模型に基づいた計算と比較し、共有結合性の割合を定量的に評価した。その際、電子雲の重なりについては、s,p-電子のみならず、最外殻d-電子についても考慮し、Hartree-Fockの波動関数を用いて、Lowdinの方法で計算した。 (2)共有結合性度λの値はナトリウムハライドでは2%以下であり、通常数%と言われていることとよく符合する結果を得た。一方、銀ハライドではこれらより一桁大きく、AgClで20.5%、AgBrで24.5%である。銀ハライドの場合、結合力は中心力ではなく共有性が大きいことが予想されていたが、そのことを数値的に確認したのはこれが初めてである。さらに、λ値をPhillipsのイオン性度と比較し、結晶の配位数と不安定性について考察した。これらの結果について公表した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)