低エネルギーイオンの分子との電荷移行衝突における解離過程の解明
Project/Area Number |
07640540
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理学一般
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
日下部 俊男 近畿大学, 理工学部・原子炉工学科, 助教授 (30140297)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 電荷移行反応 / 核融合エッジプラズマ / 低エネルギーイオン-分子衝突 / 解離過程 / 位置検出器 / 飛行時間法 / 2次元同時測定法 |
Research Abstract |
H^+,O^+-C_2H_6,C_3H_8の各衝突系における電荷移行反応の全断面積がまだ測定されてなかったので,従来からの一個もMCP-PSDを用いた生長率法でまずこれらを測定した。なお入射イオンのエネルギー範囲は,H^+イオン衝突系に対しては0.2〜4.0keVで、またO^+イオン衝突系に対しては0.2〜4.5keVでそれぞれ測定が行なわれた。 その結果、H^+イオン衝突系の断面積値は,入射エネルギーの増加と共に緩やかに減少していく傾向が認められた。またO^+イオン衝突系の断面積値は約1keVまでは入射エネルギーの増加と共に緩やかに減少し、約1keV以上の領域ではほぼ一定となる傾向が認められた。過去に測定された標的CH_4分子に対する断面積値の入射エネルギー依存性と、それぞれの衝突系で大変類似している。このことは、これらの衝突系は何れも発熱反応であり、CH_4分子も含め,反射前後のポテンシャルエネルギー曲線の構造が類似していることで定性的に説明できる。更に01son-Demkov理論に基ずく計算結果との比較から、O^+イオン衝突系では基底状態よりも第一励起状態への電子捕獲が支配的であり,またH^+及びO^+イオン衝突系共に反応後の二次分子イオンの振動励起過程が重要であると示唆された。 代表者らが開発してきた2パラメータの波高分析システム(2D-MCA)と二次イオン引き出し装置(TOF型)を使用し,入射イオンと標的の二次イオンの同時測定を行った。しかしTOFスペクトルの時間分解が十分でなく、コンスタントフラクションディスクリを用いたが、改善されなかった。この結果2D-MCAシステムなどに問題があるのではなく、圧力のやや高いガス衝突室内で二次イオンを検出することに問題があると考え,キャピラリープレートを用いたノズルビーム方式の引き出し装置に変更した。設計製作は終了したので、新しい装置で再度同時測定を行い,標的分子の解離過程の解明を続けていく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)