地震波再生装置による斜面のすべり破壊とすべり破壊速度の実験的研究
Project/Area Number |
07650582
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geotechnical engineering
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Research Institution | Tomakomai National College of Technology |
Principal Investigator |
澤田 知之 苫小牧工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (60041977)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 地震時斜面安定 / 極限解析 / 限界地震加速度 / 再生地震波 / すべり変位 / 二次元弾性論 / 動的土圧 |
Research Abstract |
本研究では地震時の複雑な動的解析を行う事なく、擬静的解析法によって実状に近い斜面の地震時を考慮した安定解析を工学的精度を持って行い得ることを示し、模型実験を行って理論の妥当性を検証し、実用設計指針に資することを目的としている。理論に沿った数値解析と模型実験を以下の要領で行った。 1.解析理論としては地震時斜面安定解析は、土は完全剛塑性体でクーロンの破壊基準に従い、すべり面を非円である対数螺旋と仮定し、盛土・造成地など比較的均質・等方性を有する人工斜面や地盤を解析対象として、本校および北海道大学大型計算機センターを利用して進めた。検討事項を以下に列挙する。 ・斜面の耐え得る限界地震加速度の評価を極限解析により行った。 ・その限界を越えて地震波が入力されて生じる、すべり変位、すべり速度計算はニューマーク法により行った。 ・振動時地盤の動的土圧分布は、二次元弾性論により有限フーリエ変換により解析を進めた。 2.理論検証の為、動電型地震波再生装置(加振力1ton)、70cm×85cm×55cm寸法のアクリル箱内にモデル斜面及び標準砂による地盤を作成し行った。入力波としては最大加速度を0.5Gに正規化したエル・セントロ再生地震波・作成した不規則波及び1Hz〜5Hzの各周波数の正弦波で行った。また、実験のビデオ撮影を行って、その再生画像を静止画像処理装置により斜面すべり破壊過程の分析を行った。 上記、理論と模型実験の比較検討の結果、両者はよく一致し、理論の妥当性を確かめ得た。詳細は研究発表(様式8)に記述の7編に発表・記載されている。以上の結果よりもとめると、地震時斜面の限界地震加速度、及びそれを越える地震波が入力された時の斜面のすべり破壊過程をすべり量・すべり速度・破壊形式を含めて明らかにすることが出来た。一方、現在の耐震設計に用いられている震度法の検証としての地震時地盤の水平慣性力の分布(動的土圧分布)の解析については定性的な傾向を示すに留まり、比較検討等には至っていない。さらに多くの数値解析と再生地震波等による模型実験が必要であり今後の課題と考えられ、平成8年度の申請をさせて頂いている。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)