低熱膨張性リン酸塩ガラスおよびガラスセラミックスの製造
Project/Area Number |
07651019
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
無機工業化学
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
岸岡 昭 上智大学, 理工学部, 教授 (30053573)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 熱膨張 / 低熱膨張 / ガラス / リン酸塩 / リン酸塩ガラス / ガラスセラミックス / リン酸塩ガラスセラミックス |
Research Abstract |
リン酸塩を主要成分とするNa_2O-TiO_2-P_2O_5-SiO_2系とNa_2O-TiO_2-P_2O_5-GeO_2系とからそれぞれ新種ガラスおよびガラスセラミックスの製造を試み,得られたガラスおよびガラスセラミックスに対して次のような物性を明らかにした。成果は次の通りである。 1.上記の二つの系のガラス化範囲を決定した。組織に多少の違いは認められるが,おおむねNa_2Oが0〜3mol%,SiO_2またはGeO_2が5〜10mol%のとき,TiO_2を50〜70mol%含有するガラスが得られた。このような高濃度のTiO_2を含有するリン酸塩ガラスの製造に成功したのは本研究が初めてである。 2.ガラスの密度は2,97〜3.14g・cm^<-3>,ガラス転移点は611〜638℃,熱膨張係数(30〜550℃)は2.6〜3.5×10^<-1>℃^<-1>の範囲であった。熱膨張係数はP_2O_5を主要成分とするガラスとしては極めて低い値で,これまでに研究された複リン酸塩セラミックスのそれに匹敵するものであった。 3.これらのガラスを再加熱したとき生成する結晶相は,TiO_2(アナタ-ス),TiP_2O_7,(TiO)_2P_2O_7,NaTi_<2-X>(PO_4)_3,またはNaTi_<2-X>Ge_X(PO_4)_3であった。 4.Na_2O-TiO_2-P_2O_5-SiO_2系ガラスからは,十分な機械的強度を有するガラスセラミックスを製造することができた。このガラスセラミックスの熱膨張係数はさらに低く,2.1×10^<-6>℃^<-1>(30〜600℃)であり,再加熱の条件を検討することにより,これ以上の低下も期待できる。 5.ガラスセラミックスの低熱膨張化は,(TiO)_2P_2O_7およびNaTi_<2-X>Si_X(PO_4)_3の生成によるものである。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)