グルタミン酸受容体のサブユニット構造制御機構に関わる神経学的環境因子
Project/Area Number |
07680811
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nerve anatomy/Neuropathology
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡辺 雅彦 北海道大学, 医学部, 助教授 (70210945)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | リーラーマウス / プルキン工細胞 / NMDA受容体チャネル / 小脳 / 遺伝子発現 / GluRεサブユニット / GluRζサブユニット |
Research Abstract |
神経細胞移動障害を特徴とするリーラーミュータントマウスでは、大量のプルキン工細胞が小脳深部に滞留し、正常とは異なる神経学的環境の中で細胞機能を営んでいる。この細胞におけるNMDA型グルタミン酸受容体サブユニットの発現をin situハイブリダイゼーション法により検索し、野生型マウスのそれと比較検討した。その結果、リーラーマウスの小脳には、1)ζ1サブユニットのみの野生型発現を示すプルキン工細胞と2)ε1およびζ1サブユニットによる変異型発現を示すプルキン工細胞が存在している事実が判明した。小脳の吻側では、変異型発現と野生型発現を持つプルキン工細胞が内外方向で交互に出現したのに対して、小脳尾側ではほとんどのプルキン工細胞は野生型発現を示した。この事実は、NMDA受容体サブユニットの発現様式がそれぞれの神経細胞種の固有なプログラムで完全に決定されているのではなく、ある種の状況下では変異しうることを示している。小脳求心性線維の中で脊髄に由来する苔状線維は主に小脳吻側に投射する事実や下オリーブ核に由来する登上線維が内外方向のバンド状配列をする事実を考え合わせると、今回観察された発現変異は異なるシナプス環境と連関して起きている可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
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