Project/Area Number |
07740332
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物性一般(含基礎論)
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
那須野 悟 九州工業大学, 工学部, 講師 (90228073)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | グロー放電 / 光条 / striation |
Research Abstract |
気体放電現象は真空度や放電管の形状等によりじつに多彩な放電パターンを呈することが知られている。非常に古くから知られている例としては、グロー放電にみられる縞状の明暗パターン(striations)がある。これらの縞模様は陽光柱と呼ばれる空間領域に電荷の流れ方向に沿って現れ、定存波的なものと進行波的なものとがあることが知られている。また現れるパターンは電荷の流れの方向ばかりではなく、電荷の流れと垂直方向にも縞状や六角状の空間パターンが形成されることが最近確認されている。このように気体放電系は、多彩な時空構造を自己組織するパターン形成系として非常に魅力的な物理系であるが、これらの時空構造が如何にして自己組織的に形成されるかという物理的メカニズムについては未だ完全には解明されていなかった。本研究ではまず流れに沿った方向の時空パターン形成現象とそのダイナミクスに焦点を絞り実験的研究を行い、その結果以下のことが明らかとなった。(1)気圧、放電電流等の制御パラメータに対して相図の作成を行い、どのような条件でstriationあるいはその他のパターンが現れるのか調べた。striationは混合分子ガス、純粋分子ガス(窒素)、希ガスのいずれでも生じることが明らかとなった。(2)窒素では非常に空間的に一様なstriationが生じるのに対して、混合分子ガスや希ガスではstriationの明暗のコントラストが陽光柱の陰極側から陽極側にいくにしたがい指数関数的減衰を示す。(3)各気体においてstriationの空間周期は与えられた制御パラメータに対して唯一決まる。(4)striationの間隔は、放電電流とともに増加し、気圧に対してはべき的依存をすることが明らかとなった。さらに、各気体に対するべき指数の定量的結果を得ることができた。(5)また、現在測定した時系列データからリアプノフ指数スペクトラム求めることにより系の動的安定性の解析を行っている最中である。分岐のタイプに関する詳細な測定も進行中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)