Project/Area Number |
07750030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
表面界面物性
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 益明 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (40251459)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 高分解能電子エネルギー損失分光法 / 表面分子振動 / 凝縮 / パラジウム / 水素分子 / 低速電子線回折法 / 透過水素 / 低温 |
Research Abstract |
振動励起を直接観測できる高分解能電子エネルギー損失分光法(HREELS)を用いて、パラジウム試料を透過してきた水素原子の表面上の振動モードと表面下の振動モードを区別して測定する事により、それぞれにおける原子バンドモデルを検証し、表面拡散に関する知見を得る事を目的として研究をおこなった。 まず最初にHREELS装置の分解能の向上をめざした。最も重要な損失エネルギーを与える電源に新たに購入した高精度電源を使用し、電子レンズの個々の電極に与える電圧のノイズをすべてチェックし、さらにロ-パスフィルターを介して電極に接続する事により電源ラインからのノイズを遮断した。また、理想的に電子が結像するような条件を計算機を用いて計算する事により求めた。以上の結果ほぼ満足できる分解能を得る事ができた。 次にサンプルホルダーの開発をおこなった。サンプルホルダーの満たす条件は、サンプルの清浄化のために約1100Kに加熱可能であり、測定時には液体ヘリウムを利用して10K以下に冷却可能である事、また、水素の供給を背面からおこなえるようにパラジウム単結晶にステンレスパイプを電子ビーム溶接により取り付けたものである。このような仕様を満たすサンプルホルダーの設計と試作品の開発をおこなった。 現在、試作したサンプルホルダーを用いてサンプルの清浄化、低温における低速電子線回折法(LEED)を用いた表面構造決定、HREELSによる表面分子振動測定をおこなっている段階であるが、透過水素の振動測定にはまだいたっていない。
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