マイクロマニピュレーションによるDNA試料調製法の研究
Project/Area Number |
07750882
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物・生体工学
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
桂 進司 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (10260598)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | レーザートラップ / DNA / 局所的反応制御 / キャピラリー / 濃度勾配 |
Research Abstract |
キャピラリー内でDNA一分子の操作を実現することにより、分子を一次元内に閉じ込めることが可能になり、また一方向に流れを起こすのが容易になる。本研究ではキャピラリー内にDNA分子を伸長・固定し、キャピラリー内でのマグネシウムイオン勾配を生成することにより、DNA分子の切断反応を局所的に制御することを目的としている。そこで、まず、DNA一分子の伸長操作を内径10〜35μm程度のキャピラリー内で行うことを試みた。DNA分子の末端を直径1μmのラテックス粒子と結合した後に、キャピラリー内部に分散させYAGレーザによりトラッピングした。キャピラリーによるレーザービームの屈折のためレーザトラッピングの効率が悪くなるものの、レーザ出力30mWの条件において内径35μm(厚さ8μm)のキャピラリー内で1μmのラテックス粒子をトラップすることが可能であった。また、キャピラリー外部から直流電圧を印加すると、DNA分子は負に帯電しているため正電極の方向に泳動され、ラテックス粒子を一端として伸長状態で固定することが可能である。内径10μmのガラス管両端に5cmの間隔で電極を配置し、これに直流電圧30Vを印加した場合、キャピラリー内部で伸長固定されDNA分子が観察された。同様な伸長固定操作は電圧を印加せずにキャピラリー内部にマイクロインジェクターにより流れを形成した場合も観察できた。以上に示すようにキャピラリー内におけるDNA分子のマイクロマニピュレーション技術は確立された。また、キャピラリーの一端からマグネシウムイオンを含む緩衝液を導入し、流れをマイクロマニピュレータにより制御することにより、キャピラリー内で階段状の濃度勾配が形成されることを蛍光物質(Magnesium Green)を用いて確認した。今後、形成されたマグネシウムイオン勾配を用いて伸長・固定されたDNAを局所的に切断することを試みる予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)