高次要素を用いた結合境界積分方程式法による船の非定常造波問題に関する研究
Project/Area Number |
07751017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
船舶工学
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岩下 英嗣 広島大学, 工学部, 助教授 (60223393)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 高次要素 / 非定常造波 / スプライン関数 / 線積分 / 結合積分方程式法 |
Research Abstract |
当初の目的であった、結合積分方程式法の高次要素導入による計算精度向上のためには、まずその基本となるグリーン関数法の精度向上が必要である。そこで支配方程式、自由表面条件、水底条件、放射条件等を解析的に満足する流体力学的特異点を船体表面に分布させその分布関数を船体表面条件を満足するように決定する、いわゆるグリーン関数法に対して高次要素の適用を試みた。 高次要素としては各種のものが知られているが、ここで用いたのはランキンパネル法などにおいて自由表面上の速度ポテンシャル分布を表現するのに用いられているスプライン関数である。船体形状および船体表面上の速度ポテンシャルの分布を2次元のスプライン関数で表わし、積分方程式をスプライン定数を未知数とするように書き換える。この場合、グリーン関数とスプライン関数の積で表わされる湾曲要素面内での特異積分を精度よく行う必要があるが、これに関しては分点追加型の自動積分法を駆使した計算法を新たに開発して用いている。 この解法により得られた結果と水槽試験結果等との比較を通じて、従来の一定要素の仮定に基づく解法に比べてより少ない要素数でより高精度の数値解が得られることが分かったのみでなく、積分方程式のマトリックスが特異になることによる数値解の不安定現象が回避できることや船体と水線面とに沿う線積分項を精度よく計算に取り入れられることなどが判明した。 今回開発した解法を、船体をとりまく仮想検査面上に適用して船体近傍の流場との結合を行なえば結合境界積分方程式法となるが、現時点でその解法の完成までは達成できない。引続き研究を継続する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
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