トライエージによる薬物スクリーニング法の法医解剖試料への応用に関する研究
Project/Area Number |
07770316
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Legal medicine
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Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
守屋 文夫 高知医科大学, 医学部, 助教授 (40182274)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | トキシコロジー / トライエージ / 濫用薬物 / 濫用薬物スクリーニング / 溶血液 |
Research Abstract |
尿中濫用薬物の簡易スクリーニングキットであるトライエージ(フェンシクリジン、ベンゾジアゼピン類、コカイン代謝物、アンフェタミン類、オピエイトおよびバルビツール酸類を同時に検出可能)を溶血液にも応用可能な試料の前処理法を考案した。本前処理法は、血液1mlにスルフォサリチル酸50mgを加えて除蛋白後、上清に酢酸アンモニウム25mgを加えて中和するといった極めて簡便かつ迅速な方法であり、僅か5〜10分で透明な除蛋白液を得ることができる。本前処理法を応用したトライエージスクリーニング法によるフェンシクリジン、ジアゼパム、ベンゾイルエクゴニン、メタンフェタミン、モルフィン、フェノバルビタールおよびセコバルビタールの最小検出限界は、それぞれ50ng/ml、900ng/ml、600ng/ml、1,000ng/ml、600ng/ml、900ng/mlおよび900ng/mlであり、中毒レベルのそれら薬物を検出するに十分な感度を有していた。但し11-カルボキシ-テトラヒドロカンナビノールの場合、除蛋白処理操作中に薬物が蛋白と共に共沈してしまうため、十分な検出感度を得ることはできなかった。腐敗試料では、細菌の代謝により産生されるフェネチルアミン等の腐敗アミンによりアンフェタミン類偽陽性となるため、結果の判定に際し注意が必要であった。なおフェネチルアミン単独では、5,000ng/ml以上の濃度でアンフェタミン類偽陽性となった。本スクリーニング法を法医解剖48例の溶血液および混濁尿に応用した結果、薬物検出感度および特異性にやや問題があるものの、法医学実務上非常に有用であることが確認された。
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Report
(1 results)
Research Products
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