Project/Area Number |
07771146
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
市橋 則明 京都大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (50203104)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 老化 / 筋萎縮 / 筋断面積 / MRI / 筋力 / 大腿四頭筋 / ハムストリングス |
Research Abstract |
本研究の目的は、高齢者及び筋萎縮を持った患者を対象に、大腿部の筋のMRI画像を三次元解析することにより老化、臥床、障害による筋の萎縮の状態を評価し、どの筋が老化、臥床、障害により萎縮しやすいかを検討することである。今年度は、高年者と若年者の筋力と筋断面積を比較することにより、加齢による筋力低下の要因を検討したので報告する。対象は、高年群14名(平均年齢67.6±5.1歳)、若年群15名(平均年齢23.7±3.9歳)とし、筋の断面積を測定するために、MRI装置を用いて、撮像を行った。得られた大腿部のMRI像を肉眼的に膝伸筋と膝屈筋に識別し、各筋の断面積を算出した。膝屈伸筋力は、川崎重工業社製マイオレットRZ-450を用いて、角速度30°/sec,120°/sec,210°/secの短縮性筋力と、角速度30°/secの伸張性筋力のピークトルクを測定した。その結果、膝伸展筋力では高年群の若年群に対する低下率は44〜48%であり、各角速度における大きな変化はなかった。一方、膝屈曲筋力の低下率は、35〜60%を示していた。膝屈伸筋の断面積の低下率は膝伸筋で37%、膝屈筋で39%であった。筋力の低下に比較し、断面積の低下率は小さかった。断面積あたりのトルクは、すべての角速度において、高年群の方が小さく、大きな低下率を示したのは伸筋では角速度120°/secの短縮性筋力が31%、屈筋では210°/secの短縮性筋力が33%であった。筋萎縮や筋力低下が老化過程に伴うことはよく知られた事実であるが、筋力の低下にどの程度筋の萎縮と神経的興奮性の低下が関わっているのかは明確ではない。絶対筋力は、老化や性差にあまり影響されないという古典的な報告はあるが、今回の結果からは、加齢による筋力の低下は筋断面積の減少よりも大きく、神経的な因子の関与が推測され、今後さらに検討していきたい。
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