口腔staphylococciに関する分子疫学的研究
Project/Area Number |
07771645
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
平井 要 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (90257519)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 口腔Staphylococci / S.aureus / EDTA可溶画分 / lestin-binding / heterogeneity |
Research Abstract |
Staphylococcus aureusは、口腔常在菌の一翼を担っておるが、近年、院内感染で問題になっているMRSAは、主に鼻腔から分離され口腔からの分離報告例は少ない。鼻腔および口腔から採取したsampleを比較検討することにより、S. aureusが鼻腔および口腔に定着を起こすことの意義を明らかにするために本実験を行っている。20歳以上65歳以下の健常者をボランティアとして35名募った。鼻腔からは、滅菌綿棒によるswabで菌を採取した。健常者でのS.aureus保有率は、約64%であった。皮膚からは、手指を直接培地に押しつけ採取した。健常者でのS. aureus保有率は、約58%であった。唾液は200ulを採取し希釈せず培地に接種した。S. aureus保有率は、約51%であった。Dental plaqueからの採取は、グレーシ-のスケーラーを用い、縁上歯垢を採取しVMGAIII輸送培地中で分散しこれを希釈せず培地に接種した。健常者でのS. aureus保有率は、約14%であった。健常者からは、いずれのsampleからもMRSAは検出されなかった。また、今回分離した、S. aureusにはBacteriocin活性はみられなかった。しかし、歯垢から分離した菌株中S. epidermidisに強いBacteriocin活性を産生する菌株を検出した。本研究で得た、臨床分離の約280株について、その基本的性状を検討した。マンニトール、マルトース、トレハロース、スクロース分解能、コアグラーゼ、カタラーゼ、嫌気的グルコース分解能はいずれの菌株も陽性で共通した性状を示した。Dental plaqueからもS. aureusを分離した5症例においては、同一個人の各部位から分離した菌株を2菌株ずつ供試して菌体のEDTA可溶画分を、SDS-PAGEで比較した。12.5%の分離ゲルを用い銀染色後比較検討した結果は、各部位から分離した菌株間に大きな差異を見られなかった。このSDS-PAGEをWestern transfer後、ニトロセルロース膜上で、各種レクチンとの付着性を検討したところ、高分子量部で若干の差異が見受けられるようであるが、主要なバンドは共通しており引き続き検討が必要と思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
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