非均質並列プロセッサ用コンパイラの最適化方式に関する研究
Project/Area Number | 07780250 |
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
計算機科学
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
李 鼎超 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (20262959)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed(Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost : ¥900,000)
Fiscal Year 1995 : ¥900,000 (Direct Cost : ¥900,000)
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Keywords | 並列処理 / 非均質並列プロセッサ / 並列化コンパイラ / スケジューリング / レジスタ割り当て / プログラムの実行時間の下界 |
Research Abstract |
計算機のコストパフォーマンスを向上させるために、非均質並列プロセッサが重要になりつつある。このようなプロセッサの能力を有効に引き出すためには、命令スケジューリングやレジスタ割り当てといった並列化コンパイラの最適化技術が大切である。しかし、スケジューリングによる命令の並列性はレジスタ割り当てによるレジスタの再利用性とのトレードオフとなり、大きな課題となっている。本研究は、レジスタ割り当てを考慮した命令スケジューリングの手法を確立することを目的とするものである。 本研究では、命令スケジューリングの本格的な研究の準備として、まず、非均質並列プロセッサにおける資源競合による命令間の依存制約を分析し、おのおのの命令の実行可能な範囲を求めた。そして、スケジューリングの時間を制限したりその結果を評価したりするために用いられる命令列の実行時間の下界計算式を導いた。この研究成果は、第7回並列分散計算システムに関するIASTED/ISMMの国際会議の論文集に掲載された。次に、並列プログラムの特徴を詳細に検討し、クリティカルパス上にある命令の実行遅延の伝搬性に着目した新しいプログラムの実行時間の分析手法を提案した。この研究の論文は情報処理学会の論文誌(96年4月号)に印刷中である。 本研究では、時間の関係もあり、レジスタ割り当てと命令スケジューリングとの融合に関する詳細な検討まで行なうに到らなかった。レジスタ割り当てと命令スケジューリングは並列プロセッサ用コンパイラにおいて極めて重要な技術であり、精力的な研究が必要である。本研究では、これまでの研究結果を踏まえて、レジスタ割り当てを考慮したスケジューリング方式の開発に取り込んでいきたい。
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Report
(1results)
Research Products
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