Project/Area Number |
07853016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Accounting
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
尾畑 裕 一橋大学, 商学部, 助教授 (20194623)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 生産理論 / 原価理論 / ABC / 原価企画 / データベース / 収益ドライバー / 原価計算 |
Research Abstract |
ドイツの生産・原価理論の文献、アメリカを中心としたABCに関する文献、わが国の原価企画に関する文献を中心に、原価計算システムの文献のなかから原価現象の理論的分析を含むものを広範に収拾し、その重要部分を電子テキスト化し、データベースを作成した。そのデータベースと「わが国の現代の経営環境に適応した原価理論の条件を探るための実態調査」の成果とを合わせて利用することにより、日本の現代の経営環境に見られる現象でいまだ生産・原価理論的分析のおこなわれていない問題の発見につとめた。そして、従来の原価理論上の前提があてはまらない部分を発見することにつとめた。そして、原価理論をわが国の現代の経営環境に対する適応性という観点から見直す作業を行った。上記の作業の結果は、まだ必ずしも、完全な形で整理できていないが、そのプロセスのなかで、以下のような知見を得た。従来の生産・原価理論において重要な役割を果たしている間接材料の費消関数は、今日の経営環境のなかではそれほどの重要性を有していない。従来の生産・原価理論が、主として製造業を念頭において構築されており、モノ以外のアウトプットの認識に弱点がある。従来の生産・原価理論は、収益の真の発生原因を明らかにしないが、今後の原価企画の拡張の必要性を考えると収益面での分析がないことは、原価計算の基礎理論として不十分である。これらの知見をさらに深く検討し、あらたに理論モデルを構築し、それらを統合して日本型原価理論を構築することが今後の課題である。
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