Project/Area Number |
07855078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Composite materials/Physical properties
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
赤津 隆 東京工業大学, 工業材料研究所, 助手 (40231807)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | セラミックス / 複合材料 / 表面亀裂 / R曲線 |
Research Abstract |
交付された科学研究費補助金で購入した一連の実験装置を用いて、アルミナ及び炭化けい素ウィスカ-強化アルミナ複合材料の微小亀裂からのR曲線挙動を簡便かつ正確に評価することが可能となった。表面微小亀裂を用いた幾つかの破壊靱性値評価方法を比較検討し、R曲線挙動を解析した結果、亀裂進展をその場観察しないときには、CSF法による評価が最も適していることがわかった。得られた結果を解析したところ、亀裂先端より後方での亀裂閉口応力は、アルミナでは約30MPa、炭化けい素ウィスカ-強化アルミナ複合材料では約150MPaと推定され、それぞれアルミナ粒子架橋とウィスカ-の亀裂面架橋を反映していると推察できた。従って、ウィスカ-の亀裂面架橋による亀裂閉口応力を大きくかつ広い範囲で作用させるような材料設計が高靱性化に有効であると考えられ、界面結合力を制御することでそれを実現する計画を立案している。さらに、亀裂閉口応力の分布を定量化し、高靱性化機構を詳細に検討することが今後の課題である。一方、微小亀裂からのR曲線挙動は、今まで研究してきた巨視亀裂からのR曲線とは異なる様相を呈したことから、R曲線が亀裂形状に依存することがわかった。従って、強度や疲労特性を決定する破壊は微小亀裂が起点になっていることから、今回得られたデータは材料の信頼性や疲労寿命の予測に有効に活用できるはずであり、これらの関係を理論的・実験的に検討する予定である。
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