真空紫外ラマン光を光源とする超音速分子流/多光子イオン化質量分析法の研究
Project/Area Number |
07855096
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業分析化学
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
林 震煌 九州大学, 工学部, 助手 (10264079)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 真空紫外レーザー光 / 飛行時間型質量分析装置 / 超音速分子流 / 多光子イオン化 / ラマン散乱 |
Research Abstract |
1.反射式飛行時間型質量分析装置の完成 当研究室では飛行時間型質量分析装置を用いているが、今回の研究によってマススペクトルの分解能を800まで改善することができた。 2.真空紫外レーザー光の発生 真空紫外レーザー光はOPOレーザーの第二高調波(250nm)の光を水素充填セルに通すことによって起こるラマン散乱を利用して得た。発生した多色真空紫外レーザー光はペランブローカープリズムによって分散し、角度を調節することによって特定のレーザー光を選択することできた。また、レーザーの波長範囲は127nmから紫外全域までもれなくカ-バすることができた。 3.波長可変真空紫外レーザー分離チャンバーの製作 真空紫外光は空気中では吸収されるため、これを取り扱える真空チャンバーが必要である。またプリズムを用いるため波長を連続的にスキャンする場合レーザーの光路がずれるため、位置の補正が必要である。これらの問題を解決するために、プリズムオートトラッカーを製作した。この装置は位置センサー上の光の動きを感知し、その中心からのずれに応じてモーターを動かしプリズムの角度を自動的に変えることによって一定の光路を維持させることができた。 真空紫外光は一光子あたりのエネルギーが大きいため、いままで二光子で励起していた試料を一光子で励起することも可能である。このため二光子励起の際の仮想励起状態からの失活を抑えることができイオン化効率を向上できるものと考えられる。またいままで、イオン化ポテンシャルが高く、イオン化が困難であった試料の直接イオン化も可能であると考えられる。したがって、本研究で発生させた真空紫外レザー光は多光子イオン化飛行型質量分析装置の新しい光源として極めて有用であると思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)