活性酸素種による腸管平滑筋の神経伝達物質収縮減弱反応の機序に関する研究
Project/Area Number |
07857133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional basic dentistry
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
鎌田 佳子 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (60185973)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 腸管 / 平滑筋 / 収縮 / 活性酸素 / 過酸化水素 / アセチルコリン / ムスカリン様受容体 / 老化 |
Research Abstract |
老化や癌などの疾患の誘発要因として、活性酸素やフリーラジカルの生物学的作用の重要性が指摘される中、モルモット腸管平滑筋を使用して、過酸化水素(H_2O_2)が神経伝達物質acetylcholine(ACh)の収縮反応を減弱させる機序について研究をすすめている。 今回、AChの収縮反応に対するH_2O_2のdamageの解明のため、H_2O_2、hydroperoxide compoundのACh、脱分極剤の収縮反応に対する影響を比較検討し、当初計画の生化学的検討を行わないまでに興味深い生理現象をとらえることができ、以下の知見を得た。 ・H_2O_2、hydroperoxide compoundは細胞膜内、あるいは、細胞質内のSH-基を酸化することでCa^<2+> influxが抑制され、resting、および、stimulatedな状態でACh、脱分極剤による収縮反応を減弱させた。 ・H_2O_2、hydroperoxide compoundは一過性にpre-synapseからAChをreleaseさせた。 ・H_2O_2、hydroperoxide compoundは、agonist刺激に随伴する細胞内Ca^<2+>-ATPaseのinhibitorであるthapsigargin(non-TPA tumor promotor)による収縮をresting、および、stimulatedな状態で減弱させた。 以上の結果より、H_2O_2は細胞膜内、あるいは、細胞質内のSH-基を酸化することで、一過性にpre-synapseからAChをreleaseさせ、細胞内Ca^<2+>-ATPaseのinhibitorであるthapsigarginの収縮を減弱させるようなCa^<2+> influxが抑制され、AChの収縮を減弱させる可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)