Research Abstract |
モルフォロジー演算は画像からの特徴抽出を目的とし、集合的操作からなる画像の変換処理方法である。本研究ではモルフォロジー演算のファジィ化をめざし、構成要素をファジィ集合とするとともにモルフォロジーの基本演算であるdilation,erosion,openingおよびclosingの4つの基本演算をMINおよびMAX演算を用いてファジィ化し、fuzzy dilation,fuzzy erosion,fuzzy openingおよびfuzzy closingの4つのファジィモルフォロジー基本演算を提案した。そしてファジィモルフォロジー基本演算を用いた画像処理を行うプログラムを作成し、イメージスキャナからコンピュータに取り込んだ2値画像に対し画像処理を施した。 その結果、fuzzy dilation演算では画像を滲ませながら膨張する効果があること、fuzzy erosion演算では画像を収縮する効果があること、fuzzy opening演算では画像のエッジをなだらかにし囲まれた部分を広げる効果があること、fuzzy closing演算では画像のエッジをなだらかにし狭い間隙や小さな穴を除去する効果があることがわかった。また、構成要素であるファジィ集合のメンバーシップ関数を変えることにより、画像処理の効果を微妙に調節することが可能である。 本研究のファジィモルフォロジー基本演算は、演算をMINおよびMAX演算に置き換えたこと、構成要素をファジィ集合としたところに特徴がある。
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