生合成酵素を用いた非天然型新規化合物の構築ライブラリーの構築
Project/Area Number |
07F07048
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Living organism molecular science
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
阿部 郁朗 University of Shizuoka, 薬学部, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHI Shepo 静岡県立大学, 薬学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ポリケタイド / 生合成 / 酵素 / 遺伝子 / 生合成工学 |
Research Abstract |
植物に普遍的に存在するフラボノイドから,赤ワインのボリフェノール,ウコンのクルクミンに至るまで、多様な化学構造と生物活性を示す一連の化合物の基本骨格を構築する植物由来III型ポリケタイド合成酵素(PKS)が示す最大の特徴の一つに,その広範な基質特異性と触媒ポテンシャルが挙げられる.これら酵素は,「反応の立体化学が厳密に制御された精巧な酵素システム」であるとは言い難く,むしろ「単純なアシル基転移による炭素鎖伸長マシン」と捉えるのが適当かもしれない.従って,こうした基質特異性の寛容さと触媒能力を活用し,一連の人工基質を作用させることにより,非天然型新規化合物の効率的な生産が可能になる.今回,本来8分子のマロニルCoAの縮合反応を触媒するキダチアロエ(Aloe arborescens)由来オクタケタイド合成酵素(OKS)に,クマロイルCoAとマロニルCoAを同時に基質として作用させることにより,それぞれクマロイルCoAに5分子あるいは6分子のマロニルCoAが縮合した非天然型新規C_<21>カルコン及びC_<19>スチルベン骨格の生成に成功した.また,非天然型C_<21>カルコンの生成量は,結晶構造に基づき活性中心キャビティを拡大したN222G点変異酵素において飛躍的に増大した.一方,ヘテロ芳香環など一連の含窒素人工基質を合成し,機能の異なるIII型PKSに作用させることにより,アルカロイド骨格の酵素合成を試みた.窒素の塩基としての性質が,活性部位との相互作用やポリケタイド鎖伸長反応などに対し影響を与えることで,在来見られない骨格を有する化合物の生産が期待された.各種CoAチオエステルを伸長基質マロニルCoAとともに,トウゲシバ(Huperzia serrata)由来カルコン合成酵素などに作用させ,これまでに数種の非天然型新規アルカロイド骨格の創出に成功した.
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)