ナメクジウオを用いた内分泌かく乱化学物質の作用に関する研究
Project/Area Number |
07F07143
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Morphology/Structure
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
窪川 かおる The University of Tokyo, 海洋研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ROY Sonali 東京大学, 海洋研究所, 外国人特別研究員
ROY Sonari 東京大学, 海洋研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 性ステロイド / 5α還元ステロイド / 環境ホルモン / ナメクジウオ / 進化 / 生殖 / 性ステロイド代謝 / 卵巣 / DHT |
Research Abstract |
本研究は、内分泌かく乱化学物質の作用機構を、脊椎動物の直近の祖先であるナメクジウオを用いて調べることを目的とする。エストロゲンなどの性ステロイドは脊椎動物の生殖に必須のステロイドであるが、内分泌かく乱化学物質のひとつであり、微量で生体に影響を及ぼす。無脊椎動物はアンドロゲンやエストロゲンといった性ステロイドをもたないが、ナメクジウオは無脊椎動物の中で唯一これらの性ステロイドおよびその合成系が存在することを、最近代表者のグループで明らかにした。本研究では、昨年に続き,以下の実験を行なった。1)昨年は性ステロイド代謝系に5αデハイドロテストステロン(DHT)が含まれていることがわかったが,本年は,さらに4種の5α還元型ステロイドを同定した(投稿中).2)プロゲステロンの代謝物が致死的作用をもつことを実験で確認した.作用は鰓への直接作用と考えられ,性ステロイド受容体の局在も検討した(論文準備中).3)5α還元酵素,3β-HSD,CYP17の局在を免疫組織化学の手法で調べた.卵巣,神経索の細胞に局在がみられた.昨年のCYP19の結果と合わせ,ナメクジウオの性ステロイド代謝が卵母細胞とその周囲のろ胞層で分担していることがわかった(論文準備中).2年間の研究から,ナメクジウオは,脊椎動物型の性ステロイド代謝系のうち両生類や魚類で産卵に重要な作用をもつ5α還元型ステロイドを利用していることを明らかとした.さらに,ステロイド受容体の転写調節因子をクローニングし,その局在と作用を韓国との共同研究で行うこととなり,その卵巣での発現を明らかとした.
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)