Project/Area Number |
07F07155
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Breeding science
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中村 千春 Kobe University, 農学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHARMA Prem Nidhi 神戸大学, 農学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | イネ / トビイロウンカ(BPH) / 抵抗性遺伝子 / ビテロジェニン / ビテロジェニン受容体 / リポフィリン / 遺伝子クローニング / BPHバイオタイプ / トビイロウンカ |
Research Abstract |
BPHは、熱帯および亜熱帯アジア稲作地域におけるイネの深刻な害虫のひとつであり、日本では、九州、四国、中国地方に被害をもたらしている。BPH抵抗性遺伝子を利用したBPHの防除における問題点のひとつは、BPHバイオタイプによる抵抗性の崩壊であり、BPHバイオタイプへの有効な対処法を開発するためにはBPHバイオタイプの特徴付けが必要である。そこで、4種のBPHバイオタイプを抵抗性遺伝子Bph1,Bph2の単独導入イネ系統及び両遺伝子の同時導入ピラミッド系統上で飼育し、BPHの羽化率、成虫出現時間などの指標を調査し、感受性イネ上でのそれらと比較解析した。その結果、バイオタイプ66に対して2抵抗性遺伝子はいずれも有効であったが、バイオタイプ89,99,03に対しては、崩壊の程度は異なっていたが、両遺伝子ともに有効性を失っていた(Naeemullah,M.,Sharma,P.N.Appl.Entomol Zool,in press)。 続いて、脂肪体で生産され卵細胞へ運ばれて受精後の卵黄に蓄積され、BPHの発生(幼虫の生育と成虫羽化)に重要な働きをする卵黄タンパク質主成分であるビテロジェニンと卵黄脂質主成分であるリポフィリンをコードする遺伝子の単離を試みた。その結果、ビテロジェニンをコードする遺伝子BPHVgのcDNA全長をバイオタイプ89メスから単離することができ、その構造解析を行った。さらに、リポフィリンをコードする遺伝子BPHLipのcDNA全長を同様にバイオタイプ89メスから単離することにも成功し、その構造解析を行った。ビテロジェニン遺伝子とリポフィリン遺伝子の単離はBPHでは初めてのことであり、推定アミノ酸配列をもとに系統樹を作成し、不完全変態類(Hemimetabola)での位置づけができた。さらに、これらの遺伝子について詳細な発現解析を行い、これを指標に感受性系統及び抵抗性遺伝子導入系統上でのBPHバイオタイプの性質付けを行った。
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