乾燥限界地における持続可能な農業開発のための総合的灌漑排水管理
Project/Area Number |
07F07177
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Irrigation, drainage and rural engineering/Rural planning
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
北村 義信 Tottori University, 農学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ABOU EL HASSAN W.H. 鳥取大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 塩類集積 / 地下水管理 / ソーダ質化 / 塩害対策 / 排水再利用 / 広域水管理 / 灌漑農業 / 土壌管理 |
Research Abstract |
本研究はエジプト・北シナイ開発計画(NSDP)における水資源と作付計画に関する評価研究である。ここでは、計画地区の灌漑必要量を満たすために必要な、ナイルデルタからの排水量と利用可能な淡水資源について再評価し、かつNSDP地区全域の水需要を再評価するため、地元農民の興味を考慮した計画輪作体系の見直しを行った。当初計画された輪作体系のもとでは作付強度は167%であったが、ここで提案する作付計画においては、土地利用は178%となる。また、小農は新規開墾と耕作に最も高い関心を払うので、開墾地を小農に再配分し、彼らの土地保有率を増やすことが推奨される。NSDPにおいて推奨される作付計画のために異なる土壌条件のもとでの期別用水量を計算した。ナイルデルタにおいて現在提案されている管理計画では、用水の可溶性塩類総量(TDS)を増加させるという負の効果をもたらすので、NSDPにおけるこの負の効果を軽減するために、さらなる水資源が必要になると予測される。したがって、このことはエジプトの農業開発を停滞しかねない。この研究の結論を要約すれば、以下のとおりである。 (1)ナイルデルタからの排水の塩分濃度から、ナイル川の水と排水の混合比は2:1が推奨される。淡水が著しく不足する場合には、その混合比を暫定的に1:1で適用させる。 (2)計画地区面積は技術的選択肢が見出されるまでは、ナイル川の使用可能水に応じて減らすことも考えられる。 (3)推奨している輪作体系は小麦を含んでおり、この地区では毎年39.1万トンの小麦の生産が可能であるため、国内で増大傾向にある小麦の需要を賄う上で貢献できると考えられる。 (4)ナイルデルタにおける現時点での利用可能な水資源(すなわち排水)の使用に伴い、将来的に地域への可溶性塩類の蓄積による負の影響が懸念される。したがって、新たな淡水資源の開発保全が望まれる。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)