Project/Area Number |
07F07193
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Physical pharmacy
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
内海 英雄 Kyushu University, 大学院・薬学研究院, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MUTHIAH Rajendran 九州大学, 大学院・薬学研究院, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | レドックス / 抗酸化物質 / 電気化学 / ニトロキシルラジカル / グルタチオン |
Research Abstract |
近年、予防医学、創薬の観点から、抗酸化物質が注目されているが、これまでポリフェノールをはじめとする多くの抗酸化物質は、フリーラジカル消去作用あるいは、その最終産物である過酸化物の消去能を有するとの報告が大部分であり、物理化学的な概念、すなわち酸化・還元反応の概念が欠如している。また、チオール化合物を含む抗酸化物質は多く、生体内のチオール化合物は腫瘍などでの生体内レドックス変動に影響を及ぼすことが示唆されている。 一方で、ニトロキシルラジカルは電子スピン共鳴装置やオーバーハウザーMRIなどにおけるレドックス感受性プローブ剤として汎用されている。 そこで、本研究では、抗酸化物質の物理的性質を正確に把握し、酸化ストレス疾患のレドックス変動に適合した抗酸化物質の創出に向けた基礎的研究を目的とした。本年度は、特に、チオール化合物としてグルタチオンとシステインを選び、これらチオール化合物がニトロキシルラジカルの電気化学的性質に及ぼす影響を詳細に調べた。 グルタチオンやシステインの存在下、ニトロキシルラジカルの酸化還元電位を、電気化学アナライザーを用いて測定した。また、この条件下でフリーラジカルとの反応性を、電子スピン共鳴装置を用いて評価し、電気化学的性質との関連性を調べた。 また、液体クロマトグラフィーと電子スプレーイオン化質量分析を併用(LC/ESI-MS)することで、ニトロキシルラジカルとグルタチオンが反応し、ニトロキシルラジカルの二級アミン体およびオキソアンモニウムとグルタチオン付加体が生成することを明らかにした。 これらの知見は、種々の抗酸化物質の薬効評価とともに、新規抗酸化医薬品の創出をも期待できると思われる。
|