歯冠形成に必須な細胞外マトリックスの産生と再構築に働く上皮-間葉相互作用の解明
Project/Area Number |
07F07214
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
杉山 俊博 Akita University, 医学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ARANY Szilvia 秋田大学, 医学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 細胞工学 / 歯胚 / エナメル芽細胞 / 象牙芽細胞 / 歯再生 |
Research Abstract |
自発的に不死化された間葉系細胞系を用いた歯胚の再生機構について、in vitro三次元歯胚器官培養法およびでin vivo細胞移植法を用いて行った。E14.5マウス歯胚から解剖学的に分離し、dispase IIとDNase Iを用いて酵素処理を行い、胚葉性上皮組織を得た。次に分離した胚葉性上皮組織と我々が樹立した象牙芽前駆細胞odontoblast-lineage cells(OLC)とをコラーゲンドロップ内で三次元的に再配置した。in vitro再構成培養系の開始後3日目でも、播種したOLCは円柱状の構造を保っていたが、2週間後になると、OLC細胞塊は外見的に上皮組織周囲で収縮した。次に、このような三次元的に再配置したOLC-上皮組織をマウスの腎皮膜下に移植し、2週間観察した。in vivoにおけるグループVI(胎生14.5日目の上皮組織とOLC)の組織切片は、コラーゲンを含んだ青色のデンチン層と脱石灰化した赤茶色のエナメル層とが明らかに区別された。GFP陽性の細胞は免疫組織染色法により移植部で観察でき、OLCがバイオ再生医学で形成した歯胚に存在していることが明らかになった。グループIVの組み合わせの内3分の2で、しかしながら、不規則な組織形成を観察した。OLCの球形の再構成体内には、GFP陽性領域に出現しており、in vitroで最もよく観察された。in vivo実験では、円形をした骨芽細胞様の細胞からなる骨様形成領域に囲まれたケラチン層が観察された。これらの結果から、移植した3分の1が歯組織に分化した。OLC由来GFP陽性の細胞は免疫組織染色法にて石灰化した歯胚に存在していることを証明できた。OLCは上皮-間葉系相互作用により機能を持った象牙芽細胞に分化したことが分かった。以上のことから、我々は歯再生実験において、OLCは歯間葉系組織に充分代替できる細胞であることが判明した。従って、我々が樹立したOLCは歯の分化・再生過程において有用な研究材料になると思われる。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)