Project/Area Number |
07F07349
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤田 誠 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KLOSTERMAN Jeremy Keith 東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 自己組織化錯体 / 中空錯体 / 蛍光 / ホスト-ゲスト / エネルギー移動 / パラジウム / 白金 / 自己集合 / 自己組織化 / 色素 / 包接 |
Research Abstract |
ピリジル基を配位部位として持つ平面状の三座有機配位子が4分子と、平面四配位性の金属イオン(パラジウム(II)イオンや白金(II)イオン)6つから、中空構造を有するM6L4型錯体が自己組織化することを研究代表が見いだしている。この錯体は自己組織化の原理を用いているために、十分に大きな内部空間を有しながらも、その構造は厳密に定まっており、かつ強固な構造を持つという特色を有する。今回、その内部空間に、非常に大きな2つの芳香環が直交した構造の蛍光分子である、ビスアントラセンを包接した錯体の構築に成功した。この蛍光分子は錯体内部に入ると、大きいために抜け出すことはできず、完全に閉じ込められた状態になる。このような状態で、ビスアントラセンは蛍光を発することがわかった。この発光機構を詳細に研究することにより、ゲスト分子の励起状態からホスト-ゲスト分子のエキシプレックス状態への、非常に効率的なエネルギー移動が進行することを明らかにした。ホスト-ゲスト化学を用いて蛍光の機構を厳密に制御した例は数少なく、中空錯体の中にしっかりとゲスト分子を閉じ込める効果が、エネルギー移動の効率化につながることを実験的に明らかにすることができ、全く新しい様式での蛍光が発現する機構が解明された。 本成果はインパクトファクターの大きな査読付き学術誌に論文が掲載され、化学全般の分野にわたって興味深い成果が得られたとアカデミック界で認知された。
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