ディーゼル排気由来ニトロフェノール類とナノ粒子の生殖機能抑制メカニズムの解明
Project/Area Number |
07F07445
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Basic veterinary science/Basic zootechnical science
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
田谷 一善 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MI Yuling 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | ディーセル排気 / ニトロフェノール / ナノ粒子 / 次世代影響 / ラット / 副腎 / 性腺 / 下垂体 / DEP / Quercetin / hypoxathine / ニワトリ / 精巣細胞 / 2,4-dichlorophenoxyaceti& / 細胞毒性 / AhRリセプター |
Research Abstract |
本年度は、ディーゼル排気微粒子(DEP)から抽出単離した3種類のニトロフェノールの生殖細胞発生への影響を検討した。次いで、ニトロフェノールによる生殖細胞への影響に及ぼすケルセチンの効果を併せて検討した。 実験に際しては、受精18日後のニワトリ胚から精巣を抽出し、初代細胞培養系を作製して3-メチル-4-ニトロフェノール(PNMC)、3-フェニル-4-ニトロフェノール(PNMPP)及び4-ニトロフェノール(PNP)を各5用量投与した。投与後72時間にて形態により細胞の発育を観察した。生殖細胞数のカウントは、培養開始後48時間後と60時間後に行った。また、細胞毒性の生化学的指標として培養開始48時間目に、培養液中Malondialdehyde(MDA)、Superoxido dismutase(SOD)及びGlutethione peroxidase(GSHPX)活性を測定した。その結果、PNMC(10^<-5>M)、PNMPP(10^<-6>M)、PNP(10<-5>M)の投与により、核濃縮、細胞質空胞化、細胞活性の低下及び細胞数減少などの明らかな形態学的な細胞毒性が観察された。また、細胞毒性の生化学的指標として測定したMDA活性は、PNMC、PNMPP及びPNPの投与により上昇、SOD活性とGSH-Px活性はいずれも減少した。さらに、PNMC、PNMPP及びPNP投与と同時にフラボノイドの一種であるケルセチン(Quercetin)を投与した結果、形態学的な細胞毒性と生化学的な細胞毒性指標(MDA,SOD,GSH-Px)のいずれも回復する事実が判明した。 以上の結果から、DEPから単離した3種類のニトロフェノール(PNMC,PNMPP,PNP)は、ニワトリ精巣細胞に酸化的ダメージを与えることが明らかとなった。また、これらのダメージは、ケルセチンを同時に作用させることにより防止される事実が明らかとなった。これらの研究成果は、3報の論文として現在学術雑誌に投稿中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)