植物における病害ストレス応答と小胞体ストレス応答のクロストークに関する研究
Project/Area Number |
07F07450
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Applied molecular and cellular biology
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
小泉 望 Osaka Prefecture University, 生命環境科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LEE Mi Hyun 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 小胞体ストレス / 細胞死 / フモニシンB1 / シロイヌナズナ / ツニカマイシン |
Research Abstract |
細胞死と小胞体ストレス応答との関わりについてシロイヌナズナの転写因子AtbZIP60を切り口にして明らかとすることを目的に研究を実施した。20年度においてカビ毒FumonisinB1(FB1)の処理によりAtbZIP60が転写誘導を受けるとともに、タンパク質切断およびタンパク質レベルでも蓄積量が増加し、AtbZIP60遺伝子を欠損した変異体はFB1による細胞死が亢進していることを見出した。FB1によりBiPなどの小胞体ストレス応答関連遺伝子の発現誘導は起こらず、小胞体ストレス応答とは異なる情報伝達経路が活性化されていることが示唆された。21年度はFB1依存的に活性化されるbZIP60の標的遺伝子を探索するためにマイクロアレイ解析を行った。その結果、複数の遺伝子がbZIP60依存的にFB1により誘導されることが示唆された。そのうちAtPDR12に着目し、研究を進めた。AtPDR12はbZIP60の遺伝子破壊株ではFB1処理により誘導されなかつた。さらに、プロトプラストを用いたトランジエントアッセイでも、野生型由来プロトプラストではAtPDR12プロモーターの活性化が見られたが、AtbZIP60の遺伝子破壊株においてAtPDR12プロモーターの活性化は見られなかった。一方、活性型AtbZIP60を共発現させるとAtPDR12プロモーターの活性化が見られた。以上のことから、AtbZIP60は小胞体ストレス応答とは別の経路でAtPDR12を活性化することが明らかとなった。つまり、AtbZIP60は独立した情報伝達系を制御することが示された。AtbZIP60のFB1による活性化には小胞体膜の構成成分の変動が関与することが示唆され、小胞体膜が病原菌応答の感知において重要な役割を果たしているという新しいモデルを提唱するに至った。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)