細胞接着因子及び遺伝子担持アパタイト層による、骨形成を促進する骨補填材の開発
Project/Area Number |
07F07607
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
大矢根 綾子 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, ナノテクノロジー研究部門, 主任研究員
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHANG Wei 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノテクノロジー研究部門, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2007 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | アパタイト / 遺伝子 / 細胞接着因子 / 骨補填材 / 複合体 / リン酸カルシウム / ルシフェラーゼ / コーティング |
Research Abstract |
骨欠損部において周囲の骨形成を促進し、周囲の骨と直接結合して一体化する材料は、骨組織再生用スキャホールドや骨補填材として有用である。本研究は、人工材料表面に細胞接着因子及び遺伝子担持アパタイト層(DF-Ap層)を形成させることにより、上記の特性を有する材料を開発するための基礎的指針を明らかにすることを目的とする。本年度は、DNAとして骨形成タンパク質-2(BMP-2)のcDNAを含むプラスミドを、細胞接着因子としてフィブロネクチンを用い、人工材料基板表面にDF-Ap層を形成させた。得られた試料の生物学的性質を、骨芽細胞様のMC3T3-E1細胞を用いたin vitro実験、及びラットin vivo実験により評価し、以下の成果を得た。 in vitro実験成果:人工材料表面にDF-Ap層を形成させることにより、材料上へのMC3T3-E1細胞の接着を促進することができ、これにより同細胞の骨分化を効率的に誘導できることを明らかにした。 in vivo実験成果:人工材料表面にDF-Ap層を形成させることにより、異物反応を引き起こすことなく、材料周辺の骨形成を促進できることを明らかにした。 上記のin vitro及びin vivo実験の結果は、DF-Ap層からフィブロネクチンを除いた系では確認されなかった。DF-Ap層中に担持されたフィブロネクチンが細胞の接着を促すことにより、同接着細胞へのBMP-2遺伝子の導入効率を高め、MC3T3-E1細胞の骨分化並びにin vitro骨形成を促進したものと考えられる。 以上の研究により、DF-Ap層による細胞への遺伝子導入システムがin vitroだけでなくin vivoにおいても有効であり、同システムを利用して骨形成を促進する材料を作製できることが分かった。本遺伝子導入システムはウィルスを用いない安全なシステムであることから、骨組織再生用スキャホールドや骨補填材への応用が期待できる。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)