Project/Area Number |
07F07626
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Applied microbiology
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
本山 高幸 The Institute of Physical and Chemical Research, 長田抗生物質研究室, 専任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TAJUL Md. Islam 独立行政法人理化学研究所, 長田抗生物質研究室, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | イネいもち病菌 / Magnaporthe oryzae / Pyricularia oryzae / 環境適応 / 病原性 / 農薬 / NPDepo / 天然化合物ライブラリー / DNAマイクロアレイ / ポストゲノム |
Research Abstract |
イネの最重要病害であるイネいもち病の発生は環境要因に大きく影響されるが、そのメカニズムについての知見は乏しい。本研究では、温帯と熱帯のイネいもち病菌Magnaporthe oryzaeの株の間の違いについて注目しつつ、様々な環境要因がイネいもち病菌の病原性に与える影響について明らかにすると同時に、優れたイネいもち病防除法の開発の基礎となるデータを得ることを目指した。 温帯由来のイネいもち病菌として、日本で単離され、形質が安定している北1株を選択した。環境要因として、理研天然化合物ライブラリーNPDepo由来の約6800化合物を選択して、イネいもち病菌の存在下におけるイネに対する過敏感反応(hypersensitive response, HR)の誘導効果をみた結果、イネいもち病菌の存在下でイネに強力なHRを起こす天然化合物候補として45化合物を見出した。二次スクリーニングとしてHRのマーカー酵素であるベータ1,3グルカナーゼ活性測定を行ない、顕著な誘導活性を持つ化合物として15化合物を選択した。HRを引き起こすことにより、イネがイネいもち病菌に対する抵抗性を獲得することが期待された。そこで三次スクリーニングとして、15化合物についてイネいもち病防除効果を解析したところ、5化合物で有意なイネいもち病防除効果が認められた。なお、5化合物のうち1化合物では顕著な抗菌効果も認められた。これらの5化合物は、イネとイネいもち病菌の相互作用に影響する環境因子となり得る。更に、これらの化合物は今後、新たな作用点の環境に優しい農薬を開発する際のリード化合物として用いられる可能性がある。
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