ククビトウリルと大型配位子の金属錯体に基づく分子機械の構築
Project/Area Number |
07F07742
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Inorganic chemistry
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
塩谷 光彦 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GUIDO Clever 東京大学, 大学院・理学系研究科, 外国人特別研究員
CLEVER Guido 東京大学, 大学院・理学系研究科, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2007 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 分子機械 / 金属錯体 / 分子カプセル / クカビトウリル / 配位子 / 超分子 / 自己集合 / 運動素子 / 回転運動 |
Research Abstract |
分子レベルで機能する機械や素子を構築することは、素子の縮小化に伴う効率化に加え、分子レベルに特異な性質の発現が期待できる。近年注目を集めている分子機械・素子の一例として、ナノメートルサイズの一義的な大きさを有する分子カプセルが挙げられる。分子カプセルでは、数個の分子を精度よく包接できることから、分子の動きを制御する分子機械や、外部刺激に応答して内包分子の性質を変化させることによる分子素子などへの応用に加え、薬理活性分子を閉じ込めたまま標的箇所へと運搬するドラッグデリバリーシステムなどへの幅広い展開が期待できる。本研究では、独自にデザインした特有の形状を有する有機多座配位子と、パラジウムイオンなどの金属イオンを有機溶媒中で混合することにより、数ナノメートルサイズの一義的空間を有する新規な分子カプセルを定量的に構築することに成功した。溶液内でのNMR測定や結晶状態でのX線回折測定によって、得られた分子カプセルの構造を原子レベルで決定することができた。また、この分子カプセルは金属イオンの多点認識効果によって、1〜2個の有機分子を精密に包接できることを見出した。さらに、光刺激やpH変化などの外部刺激により、取り込んだ有機分子を放出・包接できるスイッチングシステムを開発した。この他にも、酸化還元活性な有機金属分子をカプセル内に取り込むことによって、包接された分子が通常とは異なる酸化還元挙動を示すことを電気化学測定から明らかにした。すなわち本研究では、分子機械・素子へと展開し得る新しい分子カプセル型システムを新規にデザインすることを達成した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)