Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
符号化変調は,通信路誤りを訂正するための符号化と信号伝送のための変調を一っに組み合わせた通信方式で,携帯端末などの,移動体通信システムで広く用いられている. 整数符号は,整数の剰余環上に定義された誤り訂正符号で,通常の誤り訂正符号とは異なり,整数値をとる誤りが訂正できるので,位相振幅変調に適している.整数符号の訂正できる誤り値を±1に限定した場合について,整数符号のパリティ検査行列がある十分条件を満たせば,その整数符号は,たかだか二つの誤りを含む受信系列から符号語を正しく復号できることを示した. シンボルの誤り値が±1であることは,整数剰余環の要素を昇順に円上に配置して考えると,円上のシンボルが,隣接したシンボルに変化することに他ならない.この配置は位相変調(PSK)に対応している.すなわち,提案する整数符号は,PSKにおける隣接シンボル誤りを訂正できるが,反面,それ以外の誤りは訂正できない.しかしながら,実際の通信路では,伝送したシンボルの近傍に誤りが偏る傾向があるため,整数符号の復号誤り確率と通信路のSN比の関係を明らかにすることが,実用上,重要である. 本研究では,硬判定復号法を用いた場合の平均ビット誤り確率の上界を求め,計算機シミュレーションによって,その上界がシミュレーション結果とよく一致することを確認した.また,軟判定復号法を用いた整数符号によるQAM変調符号化方式を提案し,既存のTCMとの性能比較を行い,ビット誤り確率一定の下で,提案方式は2dB,SN比を改善できることを明らかに計した.
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