Project/Area Number |
07F07797
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
国広 悌二 (2009) Kyoto University, 大学院・理学研究科, 教授
國廣 悌二 (2007-2008) Kyoto University, 大学院・理学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHANG Zhao 京都大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 量子色力学 / カイラル相転移 / カラー超伝導 / 臨界点 / ベクトル型相互作用 / NJL模型 / カイラルアノマリー / キャップレス超伝導 / 荷電中性 / ギャップレス超伝導 / ベクトル相互作用 / クォークの閉じ込め / ポリヤコフループ / 南部-ヨナラシニオ模型 |
Research Abstract |
有限温度・密度での量子色力学(QCD)の相構造を明らかにすることは初期宇宙の物質の状態や中性子星やクォーク星の内部構造を明らかにする上で基本的な重要さを持っている。本年度は、ベクトル型相互作用を含む南部-ヨナ・ラシニオ(NJL)型のQCD有効模型を用いてカラー超伝導とカイラル相転移を含むQCD相図を荷電中性の条件のもとでu、dクォークだけの場合(2フレーバーの場合)とさらにストレンジネスクォークを含む場合(3フレーバーの場合)について理論的な研究を行った。3フレーバーの場合には、QCDの軸性異常を表す行列式型の6体相互作用(小林・益川・'t Hooft項)を取り入れた計算を行った。その結果、カイラル相転移とカラー超伝導の境界はカイラル秩序変数とカラー超伝導を結合した新たな揺らぎが大きいこと、そのために理論内のパラメータの値によってはQCDの臨界点の数は1,2,3,4,0に変化し得ることが明らかになった。さらに新しい発見として、これまでその解決が困難とされていたギャップレス超伝導相の不安定の問題は、ベクトル型相互作用の存在によってフェルミ面のミスマッチが緩和されるために自然に解決される可能性があることが示された。ここでいう「ベクトル型相互作用」はその第ゼロ成分である密度-密度相互作用のことであり、そのような相互作用は有限密度系においては、「くりこみ群」による考察から明らかなように、自然に誘引されることを考慮すると、今回の我々の研究は模型によらない普遍的な解決であり得ることを強調する。
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