Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
昨年度の研究により,簡約可能代数群Gの極大放物部分群Pに対して定義されるゼータ関数の零点について,Gがシンプレクティック群Sp(4),又は例外群G_2の場合に,Riemann予想の類似が成り立つことが判明した.今年度,この証明をより簡略化して,二編の論文として発表した.さらに,この証明の際に用いた手法を,Rankin-Selberg L関数の零点研究へ応用し,Rankin-Selberg L関数を近似するある関数族の零点に関する結果を得て,これを一編の論文で発表した. また,昨年度に行った,楕円曲線のL関数の解析接続・関数等式に関する研究に対して,これを関数解析における平均周期性の概念と結びつけて考察することにより,より一般の数論的L関数に関して適用できる形に改良し,その成果をEdinburgh大で開催された国際研究集会で発表すると共に,一編の共著のプレプリントとしてwebサイトarXiv.org上に公表した.これと平行して,楕円曲線のL関数の零点分布を,平均周期性の理論,及びConnesにより提唱され,Soule,Deitmar,Meyer等により一般化された,数論的L関数の零点を,あるアデール空間上の関数空間のスペクトルとして解釈する理論と結びつけて考察し,得られた成果をプレプリントとして,上記のwebサイトにおいて公表した.これらの成果は現在専門誌に投稿中である.
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