川西民族走廊・チベット文化圏における少数民族言語の方言調査と地域言語学的研究
Project/Area Number |
07J00250
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Linguistics
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
鈴木 博之 National Museum of Ethnology, 民族文化研究部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | チベット・ビルマ諸語 / 川西民族走廊 / チベット文化圏 / 危機言語 / 方言 / 中華人民共和国 |
Research Abstract |
本年度の研究内容は、(1)フィールドワークによる未記述言語の資料収集、(2)丁種本《西番譯語》に記録される言語の分析、(3)上記(1)(2)の資料のデータベース化、(4)チベット語方言地図の作成と分析、の4点に分かれる。(1):5回の短期間の現地調査を通じて、新たに15種類のチベット語未記述方言(巴青沖倉方言、攀天閣〓〓塘方言、香格里拉吉迪方言、東旺勝利方言、燕門斯〓方言、丁青方言、巴青本塔方言、格〓浪都方言、察隅方言、サンダン方言、塔城柯那方言、天祝天堂方言、九寨溝中査方言、九寨溝上四方言、九寨溝隆康方言)に加え、5種類の四土ギャロン語未記述方言(新格方言、集沐方言、巴底瓊山方言、巴底木蘭方言、巴底木納山方言)の資料を収集した。このほか、ニャロン・ムニャ語(甲拉西方言)の記述も集中的に行なった。また、以上の言語が話される地域に近い地域で話されるナシ語、リス語、ジンポー語、ラチェイッ語、ロンウォー語の音声・語彙資料を収集した。(2):《西番譯語》<川一>および<川七>の内容のデータベース化を通じて分析の基盤を整え、それに基づいて<川七>に記録されるチベット語方言の分析を進めた。(3):現地調査で得られた資料を帰国後そのつど電子化を行い、新たに収集したチベット語未記述方言の語彙については、優先的に整理および電子化を進めた。未記述言語の資料については、これまでに収集し電子化を終えている言語資料との対照を容易に行える形に整理した。(4):既存の言語地図データベースに新たに収集した方言データを加えて地点の充実を図るとともに、新しい地図の作成にも着手した。これらの基礎的資料をもとに、川西民族走廊地区におけるチベット語方言の分布をより詳細に把握することができるようになり、方言形成の過程について考察を進めた。以上の研究の過程において得られた成果として、チベット語未記述方言に関する論文を10本、《西番譯語》に関わる論文を1本、川西走廊諸語に関する論文を2本発表し、本研究にかかわる口頭発表を7件、各種研究会・国際会議などにおいて行なった。
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Report
(3 results)
Research Products
(57 results)