カーボンナノチューブ冷陰極イオン検出器の開発と極限計測応用
Project/Area Number |
07J00312
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nanomaterials/Nanobioscience
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (2008) Osaka University (2007) |
Principal Investigator |
藤井 俊治郎 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, ナノテクノロジー研究部門, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 単層カーボンナノチューブ / 多層カーボンナノチューブ / 電界電子放出 / 真空エレクロニクス / イオンゲージ / 薄膜トランジスタ / カーボンナノチューブ / 熱化学気相成長法 / スクリーン印刷法 / 真空エレクトロニクス |
Research Abstract |
昨年度までの研究では、多層カーボンナノチューブ(MWCNT)を用いることにより、従来の熱陰極型イオンゲージよりも低消費電力の冷陰極型イオンゲージを作製することに成功した。しかし、低真空下ではイオン化されたガス分子のスパッタリングにより、CNT冷陰極電子源が短時間で劣化するという問題があった。これを解決するためには、電子源を低電界で駆動させることにより、イオン化されたガス分子のスパッタリングを抑える必要があり、直径が小さく、電界集中効果が高い単層カーボンナノチューブ(SWCNT)を用いることが有効であると考えられる。MWCNTはすべて金属的であるのに対し、合成したSWCNTには金属的なものと半導体なものが1:2の割合で存在する。金属・半導体SWCNTはそれぞれ冷陰極電子源・電界効果トランジスタへの応用が期待されているが、金属・半導体SWCNTの混在はそれらの電子デバイス応用を阻む原因の1つになっている。 本年度は、アガロースゲルを用いた分離法により得られた金属および半導体型SWCNTの電気伝導特性について調べた。自己組織化単分子膜で被覆した熱酸化膜付きSi基板上に、SWCNT分散液を滴下することにより、ネットワーク状のSWCNT薄膜を作製した。その後、Au/Crを蒸着して、電極を形成した。まず、バックゲート電圧を印加して、SWCNT薄膜の伝達特性を測定した。金属SWCNT薄膜の場合は、ゲート電圧を変化させてもソース-ドレイン電流は、ほぼ一定であった。一方、半導体SWCNT薄膜は、10^4のオンオフ比を示し、半導体的なp-typeの伝導特性を示した。これより、アガロースゲルを用いた分離法により得られた半導体SWCNTは、ブレイクダウンなしで電界効果トランジスタへ応用できることがわかった。次に、作製した薄膜の電流-電圧特性を測定したところ、金属SWCNT薄膜の方が半導体SWCNT薄膜よりも1桁以上電気抵抗が低かった。今後、この導電性の高い分離した金属SWCNTを用いれば、高効率で耐久性の高い冷陰極電子源の作製が可能になると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(18 results)