Project/Area Number |
07J00540
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biophysics/Chemical physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
青木 悠樹 The University of Tokyo, 物性研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 超流動 / ヘリウム3 / 核偏極 / 磁気噴水効果 / P波対 |
Research Abstract |
一年目の計画は極低温かつ高磁場中という複合極限環境下での測定を行うための、冷凍機の整備・実験セルの作成を行う事であったが、計画通り達成する事ができた。冷凍機周りの整備に関しては既に極低温・高磁場中で測定を行うための大部分の環境が整っており、低温部に関しての変更は必要がなかった。室温部では主に測定計プログラムの改良が必要であったため、実験室外部からでも簡単に操作できるよう、変更・改良を行う事により実験効率の効率を上げた。実験セルに関しては、マイクロケルビンというオーダーで温度に対して敏感である^3He-A_1相での測定を行うために、マコールという材料を用いることにより発熱を最小限に抑えた。このような実験システムを用いて磁場中の^3He-A_1相におけるスピン流のダイナミクスの測定、具体的にはスピンの緩和時間の測定を行った。スピンの緩和時間は既に石本研究室にて磁場勾配をかけることによる、「磁気噴水効果」という手法で測定が行われているが、本研究では磁揚勾配の代わりに圧力勾配によりスピン密度差を作り、その緩和の様子を測定するという全く異なる手法によって測定を行った。得られた緩和時間の温度依存性の特徴的な振る舞いは両者の測定方法で一致したが、定量的には高温側で最大30%の違いが見られた。この違いは明らかではないが、磁気噴水効果とスピンポンプ法という測定原理の違いからくる本質的なものであると考えている。また、磁気噴水効果の実験では達成する事が不可能であった13Tという高磁場下までのスピン緩和時間を測定する事に初めて成功した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)