磁場誘起変態を利用した新型Ni基メタ磁性形状記憶合金の開発
Project/Area Number |
07J00634
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊東 航 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 強磁性形状記憶合金 / メタ磁性形状記憶合金 / マルテンサイト変態 / ホイスラー合金 / 規則-不規則変態 / 磁気変態 / 変態エントロピー / 焼結体 |
Research Abstract |
本研究の主な目的は、NiMnX基(X=In,Sn)合金のマルテンサイト(M)変態温度、組織、結晶構造および磁気特性を系統的に調査し、メタ磁性形状記憶合金としての最適組成を模索することである。本年度は、NiMnIn基合金を中心に、昨年度に引き続いて基礎物性を調査した。 熱分析により、Ni_<45>Co_5Mn_<36.7>In_<13.3>合金における規則-不規則変態温度T_t^<B2/L2_1>を決定した。その結果を考慮し、T_t^<B2/L2_1>の直上(923K)と下(623K)の温度からそれぞれ急冷した試料をTEM観察によって結晶構造を確認した。623Kから急冷した試料はL2_1構造から長周期6M構造へ、923Kから急冷した試料はB2構造からL1_0構造へそれぞれM変態することを明らかにした。また、結晶構造だけでなく、M相の飽和磁化、M変態温度、磁気変態温度についても両者に大きな違いが確認でき、母相の規則度を制御することで様々な物性値を大きく変化できることを明らかにした。この結果は、2008年にApplied Physics Lettersに掲載され、2009年3月の日本金属学会春季大会では口頭にて成果発表を行った。 また、実用を見据えた合金設計を考え、NiMnIn基合金よりもコスト的に優位であるNiCoMnSn合金の粉末および焼結体に着目し、バルク材以外のM変態挙動や磁気特性を調査した。その結果、ガスアトマイズ法で作製した粉末およびその焼結体は、所定の熱処理を施すことでバルク材と類似のM変態挙動を示した。NiCoMnSn焼結体は、バルク材に比べて延性が非常に高く、さらに約0.6%のメタ磁性形状記憶効果が得られた。これらの成果は、2008年にMaterials Transactionsに掲載、およびScripta Materialiaに投稿中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)