Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Research Abstract |
【二酸化炭素化学固定化】本研究員らは,連続流通式反応装置を用いて,N,N'-ジメチルエチレンジアミンと二酸化炭素から1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンが生成する反応を超臨界二酸化炭素中で行い,高表面積を有するメソポーラスシリカが高活性・高選択性・長寿命を示すことを見出した.この研究成果は,文明社会の廃棄物であり,地球温暖化を引き起こす二酸化炭素の有用物質への化学変換であり,グリーン・サスティナブルケミストリーという観点から重要であると考えられる. 【酸化物による二酸化炭素吸蔵(未公表のため詳細な記述は不可)】本研究員らは,ある酸化物が,ある条件下で二酸化炭素と接触させると大量の二酸化炭素を吸蔵することを見出した.この発見は,火力発電所などから排出される燃焼ガスからの二酸化炭素の分離および二酸化炭素回収貯留(CCS)という観点から重要であると考えられる. 【総説の発表】超臨界二酸化炭素は,不燃性であるため特に酸化反応に対して理想的な反応物である.同じく,不燃性の反応場として水溶媒や超臨界水も注目されているが,水は反応性が高く,しばしば副反応を引き起こし,さらに脱圧だけで取り除ける二酸化炭素とは対照的に反応後の分離に手間がかかる.本研究員らは二酸化炭素媒体中での触媒的酸化反応に関するこれまでの研究を総説にまとめ,化学系の雑誌で最もインパクトの高いアメリカ化学会の総説誌Chemical Reviewsに投稿し,受理された.この総説は,今後,同分野の研究に従事する化学者の大きな助けになると期待される.
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