計算機シミュレーションによる木星電離圏・熱圏・磁気圏結合電流に関する研究
Project/Area Number |
07J01316
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Space and upper atmospheric physics
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
垰 千尋 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 磁気圏・電離圏結合 / 熱圏 / 木星 / 沿磁力線電流 / シミュレーション / プラズマ / 電離圏 / 磁気圏 / オーロラ |
Research Abstract |
木星熱圏大気運動・電離圏伝導度及び磁気圏プラズマ対流を同時に解くモデルを開発し、電流構造および領域間相互作用による電流系への効果を明らかにした。 オーロラ電子降込による大気加熱・電離を含めて中性大気運動および電気伝導度を求める。得られた大気運動・伝導度と、磁気圏プラズマの共回転速度からの遅れのため電離圏に印加される電場から、電流分布を導出する。この電流の収束・発散から沿磁力線電流量を求め、磁気赤道面の動径電流の加速効果を含む磁気圏プラズマ運動を同時に解く。沿磁力線電流および極域電場を更新させて、熱圏・電離圏・磁気圏間の相互作用を扱う。この新たに開発したモデルを用い、以下の課題に取り組んだ。 1.熱圏大気運動による結合電流構造への効果 熱圏中性大気は、磁気圏・電離圏からの影響を大きく受けつつも、高速自転に起因するコリオリ力等に拘束される。この大気運動が、結合電流分布を変えることを初めて示した。中性大気運動の効果によって、オーロラ領域の電流が30%変わりうる。また、この大気運動効果の90%以上が熱圏高度300-700kmで決定付けられることが明らかになった。本研究で採用した電離圏密度および電気伝導度の導出方法により、従来の電流モデルを用いた研究に比べて、外側境界における電流値を仮定せずに、閉じた系内で電流分布を導出することができる。 2.太陽紫外線がもたらす電流系の周期変化と特徴抽出 太陽紫外線の日変化に応じて電気伝導度が変化し、その結果、流れる電流量、さらに電気伝導度が変化することにより、沿磁力線電流量は日変化を示す。FAC時間変化に対し、磁気赤道プラズマ密度は系の慣性を担い、プラズマ質量フラックスは磁気赤道プラズマ加速領域および昼側FACの最大値を制限することを示した。さらに、これらの数値計算および理論式から、FAC絶対値の惑星自転角速度依存性を始めて示すことができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)