エキノマイシン生合成遺伝子群を用いた非リボソーム依存型ペプチド合成酵素の機能解析
Project/Area Number |
07J01378
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Living organism molecular science
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
纐纈 健人 Hokkaido University, 大学院・理学院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 非リボソーム依存型ペプチド合成酵素 / エキノマイシン / テトラヒドロイソキノリン / サフラマイシン / ピクテットーシュペングラー反応 / 生合成 / 酵素合成 / エクテナサイジン / SF-1739HP / デヒドロ-L-アルギニン / SF-1739 HP / マクロラクトン化 / 遺伝子クラスター / 酸化酵素 / L-アルギニン |
Research Abstract |
非リボソーム依存型ペプチド合成酵素(NRPS)は、エキノマイシン、サフラマイシンなど多様な構造を有する二次代謝産物の生合成を担う。前年度私は、サフラマイシンNRPSの一つ、SfmC(テトラドメイン、C-A-PCP-R)が単独で一挙に5環性テトラヒドロイソキノリン骨格を組み上げることを発見した。 本年度は、SfmCの詳細な反応機構を調べるために、様々な基質アナログ、および、SfmCのドメイン欠損変異体を用いて反応解析を行った。1.アシル鎖の長さが異なる種々のAcyl-L-Ala-Gly-S-CoAを合成し、SfmC反応を調べた。炭素鎖16と14のアシル鎖を持つ基質では変換生成物が得られたが、炭素鎖12以下のアナログでは、収率が極端に低下した。2.反応効率向上を目指し、中間体Acyl-L-Ala-glycinalを化学合成し、これを用いて酵素反応を検討した。結果、CoAエステルを基質とした場合よりも、10倍以上反応効率が向上した。また、炭素鎖12のラウリル酸を結合したCoAエステルでは、反応生成物の収率は極めて低かったが、アルデヒド体Lauroyl-L-Ala-glycinalを用いると、炭素鎖が長いアナログと同程度の活性を示した。このことから、最初のチオエステルの還元反応において、アシル鎖の長さが特に重要な影響を与えることがわかった。3.Pictet-Spengler反応を触媒するドメインを特定するために、二種の変異体、C-A-PCP、もしくは、A-PCP-R tridomainを作成し、反応を解析した。得られた結果から、R-domainがチオエステルの還元を、C-domainがPictet-Spengler反応を触媒することを明らかにした。今回発見した知見は、NRPSの触媒機能の多才性を示すものであり、本研究分野において革新的な成果になると信じる。また、今回開発した手法は、化学-酵素ハイブリッドプロセスによる様々なサフラマイシンアナログの創出が可能であることを提示しており、酵素による有用物質(臨床用抗がん剤エクチナサイジンの前駆体など)の生産の可能性を大きく向上させると期待している。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)