マルチPK抗体を用いた細胞内プロテインキナーゼの解析法の確立と糖尿病研究への応用
Project/Area Number |
07J01637
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied biochemistry
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
杉山 康憲 Ehime University, 連合農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | プロテインキナーゼ / 2型糖尿病 / 糖尿病合併症 / 網羅的解析 / リン酸化 / 糖尿病 |
Research Abstract |
本年度の研究計画に基づいて「糖尿病モデルラットを用いた糖尿病発症および合併症に関するプロテインキナーゼの探索」を行った。本実験で使用した糖尿病モデルラットであるOLETFおよびコントロールラットであるLETOは大塚製薬徳島研究所より分与して頂いた。OLETFラットおよびLETOラットの雄を糖尿病発症前の12週齢、糖尿病発症後の25週齢および40週齢的合併症が発症すると考えられる老齢の60週齢に解剖し、脳、肺、心臓、肝臓、腎臓、脾臓、すい臓、精巣を摘出した。各臓器抽出液を調製し、抽出液中に存在するプロテインキナーゼをマルチPK抗体を用いて検出した。その結果、各臓器抽出液から多数のプロテインキナーゼのバンドが検出された。このうちM1C抗体を用いて25週齢のOLETFラットを解析すると、すい臓において約110kDaおよび約200kDaのバンドが検出され、これらのバンドはLETOラットでは検出されなかった。これらの結果から、この約110kDaおよび約200kDaのバンドは糖尿病の発症に関わるセリン/スレオニンキナーゼであると考えられた。また、40週齢のLETOラットをYK34抗体を用いて解析すると、精巣において約150kDaのバンドが見られたが、OLETFラットでは検出されなかった。これらの結果は、約150kDaのチロシンキナーゼがLETOラットと比較してOLETFラットで発現量が顕著に減少することから、糖尿病発症後において精巣で見られる男性生殖器の機能不全に関わるプロテインキナーゼである可能性が考えられる。現段階では、これらのプロテインキナーゼの同定はできていないが、今後これらを同定することで糖尿病の発症や合併症の解明に繋がると予想される。
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Report
(3 results)
Research Products
(15 results)