Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
本研究では,現実世界を撮影した映像を用いて,その映像が撮影されたときのカメラの動き,つまりカメラの自己位置を推定・追跡することを目的としている.そして,本研究では特に,現実世界に多数存在する平面構造に注目し,それらの平面を効率的に組み含わせて用いるための手法について検討している.今年度は,映像中の平面パターンを用い,そのテクスチャパターンの見え方の変化に基づいて,カメラの位置と姿勢をトラッキングするアルゴリズムを提案した.このアルゴリズムでは,時系列フィルタリング手法の一つである"パーティクルフィルタ"を導入している.推定すべき変数であるパラメータの確率密度関数を,重みを持たせた離散的な仮説群で近似して表し,その重みを時系列情報から算出される信頼度に基づいて算出することで,前後関係を考慮したトラッキングを行うことができる.そこで,推定したパターンと観測されたパターンとの類似度を重みとして用いることで,時系列情報パターンベースのトラッキングを実現した.さらにこのアルゴリズムを用いて,様々な地理情報を持つデータベースであるGeographic Information System(GIS)のデータを,実際に撮影された映像の上に重ね合わせ,ユーザに情報を提示するためのプロトタイプシステムを開発した.ユーザが携帯電話などの手持ちビデオカメラで映像を撮影することを想定し,映像中の平面パターンの変化とGISデータベース中の航空写真とを比較することで,そのカメラの動きを追跡した.この研究は,GIS研究の専門家であるフランスのEcole Centrale de NantesのProf.MoreauとProf.Servieresの指導を受けて行い,国内および国外の学会において数件の発表を行った.査読付きの国際会議にも採録されており,高い評価を得ることができた.
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