抗肥満を目指した脂肪細胞分化・脂肪滴形成の分子機構解析
Project/Area Number |
07J01755
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Food science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 裕 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 脂肪細胞 / 分化 / 中性脂質 / 分子生物学 / 転写 / 肥満 / 脂肪滴 / 3T3-L1 / 転写因子 / 中性脂肪 |
Research Abstract |
食の欧米化が進む現代社会において、肥満人口は増加の一途を辿っている。肥満は生活習慣病惹起の危険因子であるため、その予防は重要な課題であると考えられる。本年度、研究代表者は脂肪酸合成に重要な役割を果たす転写因子SREBP-1に着目し、脂肪細胞分化過程におけるその活性化(プロセシング)機構の解明を試みた。SREBP-1は3T3-L1細胞、MEFの脂肪細胞分化過程においてプロセシングを受け、その標的遺伝子のmRNA発現最も一様に増加することから、脂肪細胞分化過程においてSREBP-1は活性化することが明らかとなった。3T3-L1細胞にPPARγのアゴニストを処理、もしくはPPARγを強制発現することで脂肪滴の形成を促進させると、SREBP-1の活性化はさらに増強されたことから、SREBP-1は脂肪滴の形成に伴い活性化を受けることが示唆された。そこで、次に脂肪滴の形成に重要な役割を果たすperilipinのノックアウト(Plin-/-)マウスを用いた解析を行った。Plin-/-マウスよりMEFを調製し、脂肪細胞へと分化させると、野生型に比べ脂肪滴の形成が抑制され、PPARγの活性化は両者の間で大きな変化は認められなかったものの、SREBP-1の不活性化が認められた。このSREBP-1の不活性化は、perilipinを強制発現することで脂肪滴の形成を促進させると解除されたことから、脂肪滴の形成そのものがSREBP-1の活性化に寄与することが判明した。以上の結果より、脂肪細胞分化に伴い脂肪滴が形成されるとSREBP-1の活性化が引き起こされ、活性化したSREBP-1は脂肪酸合成酵素の発現を誘導することで脂肪滴の形成をさらに促進する、すなわち、脂肪滴の形成が一旦起こると、それは正のフィードバック的にさらに促進されるという機構が存在することが明らかとなった。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)