Project/Area Number |
07J01809
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
池ノ内 順一 Kyoto University, 化学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 上皮間葉転換 / 細胞膜 / 脂質結合蛋白 / 細胞間接着 / 脂質輸送蛋白 / 脂質代謝酵素 / 上皮細胞 / 癌化 |
Research Abstract |
私は上皮間葉転換(Epithelial-mesenchymal transition, EMT)という現象に着目し研究をすすめている。EMTとは、上皮細胞が隣接する上皮細胞との接着を失い、上皮細胞の性質を喪失する一方で、遊走性を獲得し間葉細胞としての性質を獲得する現象である。以前の研究で、転写因子Snailを培養上皮細胞に強制的に発現することにより間葉細胞に転換しうることを見出した。上皮細胞と、Snai1によって間葉細胞に転換した細胞は、由来を同一にしており、上皮細胞と間葉細胞を網羅的比較する上でとても良い実験系であると考えられる。Snailを用いてマウスの培養上皮細胞を間葉状細胞へ形質転換した細胞と、元の上皮細胞を用いて、上皮細胞が間葉細胞に転換される際に発現の著しく低下する遺伝子の探索をマイクロアレイを用いて行った。その結果、Snailが複数の上皮細胞特異的な遺伝子の発現を抑制しているという実験結果を得た。上皮細胞に特異的に発現する遺伝子リストのなかで、4回膜タンパク質について局在スクリーニングを行った結果、3つの上皮細胞がつくる細胞接着に濃縮する蛋白質(トリセルリン)を同定することができた。 学術振興会PD期間中には、上皮細胞と間葉細胞では細胞膜を構成する脂質、脂質代謝物が異なるという予備的な結果を得ることができた。また並行して、上皮細胞にのみに発現する脂質代謝酵素や脂質結合タンパク質のクローニングをすすめた。具体的には先のマイクロアレイの結果を活用し、上皮細胞特異的に発現する脂質結合タンパク質の細胞内の局在を指標にスクリーニングを行った。そのうちいくつかについては、興味深い細胞内局在を示したので、さらに、その機能をさぐるため、抗体および機能阻害実験を行った。現在さらに詳細な解析を行っている。
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