Project/Area Number |
07J01966
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Electron device/Electronic equipment
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮地 幸祐 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | シリコン |
Research Abstract |
以前本研究室で提案された薄膜埋め込み酸化膜(BOX)を有する完全空乏型MOSFETを用いた低消費電力化技術を室温動作シリコン単電子トランジスタと組み合わせることで、シリコン単電子トランジスタに更なる機能性を追加する研究を行った。具体的には、薄いBOX下の基板に伸びる空乏層を基板バイアスで変調することで基板バイアス係数を可変にし、シリコン単電子トランジスタのクーロンプロッケード振動の鋭さを変調することを提案した。空乏層が伸びて基板が空乏状態にあるときは基板の容量が小さくなるためにクーロンプロッケード振動は鋭く(振動の半値幅が小さく)なり、BOX-基板界面が蓄積・反転状態にあるときは基板の容量が大きくなって振動が緩く(半値幅が大きく)なる。室温動作、及び従来の低温動作シリコン単電子トランジスタを実際に作製、ともにデバイスの電気特性からデバイス容量を抽出することでその有効性を定量的に実証することができた。これにより、今まで温度のみでしか変調ができないとほぼ考えられてきたクーロンプロッケード振動の鋭さが電気的に、しかもデバイスを作製した後に安定して変調可能となり、シリコン単電子トランジスタの機能性と制御性がさらに増した。この結果はアメリカ応用物理学会主催の英文レター論文誌AppliedPhysicsLettersの2007年(91巻)の記事番号053509号に掲載された。また、本手法を我々の研究室から過去に提案されたシリコン単電子トランジスタを用いたアナログパターンマッチング回路に組み込むことが可能である。アナログパターンマッチング回路は、記憶されたデータと入力の類似度を計算する回路だが、本手法のクーロンプロッケードの鋭さを変調することで、類似度計算の判定の厳しさを調整することが可能となる。
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